初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

金沢湯涌江戸村にて古民家に憧れる

10月23日、金沢市では「金沢マラソン2016」が行われていて、あっちこっちで交通規制があった。道路を完全通行止めにされているところもあり、特に街の方へ向かうことは難しいと踏んだ自分は、マラソンから逃げるように山の方へと車を走らせていた。

家から近い山で写真が撮れそうな所で真っ先に浮かんだのは湯涌温泉だった。むかしはしばしば来ていたのに、最近ではめっきり足が遠のいていたものだから、久しぶりに向かいたくなったのだ。

そして久しぶりすぎたせいで、ナビ無しでは迷いそうになってしまった。

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福神橋に到着

カメラを抱えてこの土地にやって来たのはこれが初めてだ。

意外と被写体が少ない。

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とりあえず街灯を撮った

そして悔やんだ。夜に来れば良かったと。

 

悔やんでもしょうがないので、昼間でも撮れるものを探した。

この福神橋を渡った先は温泉宿が並ぶ。

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らしいものといえば「足湯」だ

そしてまた悔やんだ。誰か足のきれいない人とくれば良かったと。

 

並ぶ温泉宿の先の江戸村へ

これまた悔やんでもしょうがないので、さらに奥へと歩いていくと、突き当りに「金沢湯涌江戸村」が見えてくる。

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こちらがその案内板

ここには一度も入ったことがなかったので、いい機会だからと被写体を求めて入ることにした。

一応有料で、一般300円だった。料金を払い終えてから受付の方に写真の撮影はできますかと尋ねると「大丈夫です」との返事をいただけた。もし駄目ですと言われても、見学だけでもしたかったので、自分としては問題なかった。

 

この金沢湯涌江戸村は、もともと民間で運営していた「旧江戸村」を金沢市が引き継いだものらしい。以前は別の場所にあったようで、文化財保存上の理由からこちらに移築したそうだ。江戸時代の家屋が計9軒ある。

 

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さっそく日本情緒あふれる軒先

ただ、紫陽花は枯れていた。10月だけにさすがに季節が過ぎている。

夏場に来ていれば撮り甲斐のある軒先だったのだろう。

 

この軒下をくぐって中に入ると早速不思議なものを見つけた。

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人形だ

これが目に飛び込んできた瞬間は、そこに田舎のおばあちゃんが、つまり人間がいると思った。服の着込み方、ほっかむり、姿勢などがそう思わせる。顔が人形であると気づくまでそう時間はかからなかったものの、気付いた時には一瞬ビビった。この世界に人間が自分だけ…その手の恐怖を感じたのだ。それくらいよくできている。ちなみにこのような人形はこの江戸村の中でいくつか見られる。

 

屋内もまた江戸時代らしい風情で保存、展示されている。

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こちらは帳場だろうか

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こちらは炊事場

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 こちらは天井から吊るされていた木製の大きなフックのようなもの

 荒縄で吊るされていた。かなり大きく、重そうだった。

 

また、座敷に上がらず土間から庭へと抜けれた。

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その庭も… 

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キレイだった

こういうのを見せられると、純日本家屋や古民家に憧れてしまう。

それも、写真で撮れば撮るほどその気持ちが強くなってしまう。

 

憧れというフィルターを通して撮った江戸家屋の妖しさと怪しさ

ということで、憧れの目で村の中をいろいろと撮った。

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縁側って憧れる

奥から何か出てきそうですけどね…

それが妖怪なら…それはそれで嫌いじゃない。

 

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天井から吊るされた囲炉裏の横木のようなもの

こうしてみると拘束具に見えてきますな…

 

憧れというフィルターを通して撮ると、どこか妖しさや怪しさを孕んだものが撮れてしまうのは気のせいだろうか…

気を取り直して外に出た。

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庭になる赤い実

こちらは、どこかわびしくなった…

 

しかも、このとき急に雨が降り出した。曇り空ながら一日持つだろうと思っていたが、この湯涌は山の方にあるので天気が変わりやすいのかもしれない。

雨から逃げるように再び近くの家屋に入った。

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再び人形がいた

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かわいく見えるものもあるけれど…

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ビビってしまうものも…

この後ろ姿はずるい。

普通に人がいると近寄って人ではないといった種類の怖さをここでも味わいましたよ。

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こちらは顔がないし…

でも、なんですかね、やっぱりこれらも嫌いじゃない。

憧れフィルターを通すと妖しく怪しくなった気がしていたが、自分の心の根底に妖怪などへの憧れもあるからかもしれない。

実際、自分は子供の頃から幽霊とか妖怪とかが本当にいるのなら一度会ってみたい思っていた口だ。無論、一度も会ったことはありませんが…

 

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さらに機織り機も見かけた

これがまた寄って撮ってみると…

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拷問器具のようにも見えた

この憧れフィルター、もう自分でもよくわからなくなってきた。

それでも、いいものを見れたと自分の中で満足していたのだから不思議な話だ。

 

最後に湯涌江戸村の取り組みも紹介

さて、この湯涌江戸村ではイベントもよく行われていて、その中には和傘づくりの実演や畳縁(たたみべり)の小物作りの体験といったワークショップのようなこともされているようで興味深かった。

自分はあまり器用な方ではないのだけれど、最近クラフトワークなどにも憧れがあって、体験したいと思っていたりする。

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こういったものも展示もされていた

誰かの作品だろうか?

見ていると、やはり一度やってみたくなる。

自分は基本的に、ジョジョで言えば「味もみておこう」という性分だ。

 

ついでにこういうのもあった。

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 いわゆるコスプレだ

 アニメとか全然見ないので、いわゆるレイヤーさんのような姿にはあまり興味はないけど、この手の格好なら、少し憧れる…

おむすびまんと言われそうですが…