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初心の趣

カメラ初心者が石川県を中心に撮った写真をのんびりと綴っています。

末浄水場の東園地と北園地を歩いた

特別公開していた末浄水場の庭園へ

末浄水場に雪吊りの実演を見に行った前回の続きです。

雪吊りで使われる縄の結び方を学びながら職人たちの手によって松の木に施されていく雪吊り(りんご吊り)を眺め終えると、末浄水場内の普段は立ち入れない東園地と北園地を歩いた。その目的はすでに雪吊りをされ終えた木々と紅葉の色だ。

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東園地だ

特別公開だったため、関係者以外でも散策することができた。

ただ、立ち入りの警告装置はそのままにしておいたのだろう、東園地に足を踏み入れてすぐ、

「この先、関係者以外の方の立ち入りは、ご遠慮ください」

とのアナウンスがあった。

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ここから何度もアナウンスされていた

入っちゃいけないかと思って、自分は一度引き返してしまった。

受付でもらった簡易の地図を確認して改めて入っていった次第だ。

 

最初の写真でもわかるように、冬場も景観を楽しめる針葉樹林などに雪吊りが施されていた。

冬場に兼六園で雪吊りを見るということは何度もあるが、雪が降る前に近づいてマジマジと見るという経験は、子供の頃を思い出してもないかもしれない。

まして写真を撮るなんてことは、当然初めての体験だ。

正直、引いて撮っていいのか寄って撮っていいのかよくわからなかった。

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 雪吊り山脈

 引いて撮ると、りんご吊りの先端が山の頂に見えてちょっとした山麓のように思えてくる。

または、西洋騎兵の槍「ランス」にも見えてくる。

余計な想像力ばかりがたくましくなってくるから、いかん。

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紅葉のものもあった

そしてやっぱり、幹の辺りを握って武器にしたいと思った。

どうやらこの癖は幼少の頃から長年染み付いたものらしく俄には治りそうにない。

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こういうものもあった

垣根のようになっているところは下からぐるりと囲うように吊られている。

雪吊りと言っても、全てが実演で見せてもらった、いわゆる「りんご吊り」ばかりではないようだ。

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こちらは紫陽花

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紫陽花の全体図

こういうの「小しぼり」と言うらしい。

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枯れた花をアップで

11月で散りはてずに残っているだけでもスゴいと思ったが、

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色を残した花もあった

もう一度言うが、この日は11月だった。紫陽花のシーズンが初夏だとするともう半年は経っている。植物にあまり詳しくない自分は、この花がどこまで持つのか、本格的な冬がやってきて雪に降られても花に色を残し続けていられるのかたいへん気になった。

 

花といえば、

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椿も花をつけていた

椿の開花時期は1月から4月くらいなのだそうだが、早いものだと11月には咲く。逆に遅いものだと6月に咲くそうだ。この花が最近咲いたのか、それとも先程の紫陽花のように6月に咲いて今日までまだ花を残していたのか、これも気になった。花のしおれ具合を見ると、6月遅咲きの天邪鬼がのんびりしすぎて翌シーズンの早咲きに追い付かれた方だと思われる。

 

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竹を通したものもあった

 もしかしたら間違っているのかもしれないが、おそらく「竹ばさみ」と呼ばれているものだと思われる。

 

また、職人さん曰く、枝を吊る結び方がうまいか下手かで庭師の腕がわかると言っていたのでその結び方もチェックした。

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紅葉の中の「男結び」だ

紅葉は「イロハモミジ」というらしく、赤が鮮やかでただ撮るだけでもそれなりの画になってくれる。初心者には嬉しい被写体だと思う。

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こちらも結び方をチェック

しっかり男結びされているので、職人さんのいうとおり、この木々を雪吊りした職人さんは腕があるのだろう。

なんだか職人さんの手前味噌を手伝うような写真と紹介になってしまったが、まあいいか。

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ついでに職人の真似して縄の張り具合もチェックした

下から押してみた。前回でも記したが指一本で押せるくらいが良いらしい。

1cmくらい動かせたので、やはり職人さんが言っていたとおり良いものなのだろう。

ここまでくるともはや職人さんの手前味噌というより、職人さんの確かな「自信」だ。

その自信が、「信頼」を提供していることになるのだろう。

 

北園地にも向かう

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 北園地だ

東園地から外側をまわるように歩いていくとたどり着く。

6月の水道フェスタの際、東も北も園地を歩いていなかったので、このような景色があるとは知らなかった。

小さな丘のようになっていて、写真の右手にはベンチも置かれている。この北園地には他のお客さんも多くいた。ベンチでのんびりとしながら、また歩きながら喋りながら皆さん赤や黄の秋の色味を賞味していた。

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赤だ

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黄だ

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ピンクもいた…

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再び赤だ!

この『止まれ』は北園地のものではない。北園地から緩速ろ過池へと向かった先の十字路に立っている。

北園地で撮影していたとき、孫を連れた老夫婦がいて、その孫がやんちゃで北園地から前庭へと戻る道を走っていた。老夫婦が「止まりなさい」となんど忠告しても、忠告されるたびに嬉しそうに駆け出していた。そのうちこの『止まれ』の標識の手前でその孫のママが現れてようやく走るのをやめていた。

そんなことがあったものだから、花や木々関係なく撮ってしまっていた。

 

管理本館では展示もされていた

『止まれ』の十字路を左折すると管理本館がある。6月の水道フェアで管理本館にて展示が行われていたように、今回の特別公開でも展示が行われていた。

国指定名勝である庭も良いが、自分はこの本館での展示も地味に好みだ。

水道の歴史を示すパネルや古い水道管の他に、今回は小学生たちの書道作品や流木で作られたオブジェの展示が行われていたので、6月のときとはまた少し違っていた。

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作品群

流木の作品は、ジャングルジムすべり台、またはブランコといったように遊具がテーマになっていた。

その後ろには「水道」と書かれた習字も見れる。ここには写っていないが、6年生が書いた習字は「金沢の水」だった。

また、パーティション(仕切り)の裏では浄水場オリジナルカレンダーを作ってくれるサービスもあった。カレンダーで使われる写真は、この浄水場内で撮ってもらった自分たち(購入者)の写真だ。

他にも、地元の写真愛好家クラブによる写真の展示もされていた。この浄水場の写真だけではなく金沢市内の名所で撮られた写真も並んでいた。明らかに自分より上手いので勉強になった。

そして、これら展示の中でも今回一番面白かったのはこちらの展示物だった。

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浄水システムの模型だ

水道フェアのときに見学した浄水作業の流れ、つまり「着水井」「フロック形成池」「沈でん池」「ろ過池」の仕組みがわかりやすいように小さな模型となって展示されていたのだ。その大きさは実物の1/100だ。

ちなみにフロック形成池があるということは「急速ろ過方式」だ。

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こちらは「フロック形成池」の模型

たしかに、前回実物を見学したときもフロック形成池を覗き込むと水の中に写真のような回転する羽根が見えた。

これを見た自分は子供のように興奮してしまっていた。

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ろ過に使われる砂利や砂の展示もあった

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「急速」「緩速」両方のろ過池の断面図も

急速ろ過池は比較的大きな砂や砂利の層となっており、緩速ろ過池は逆に細かい砂や砂利の層になっている。緩速ろ過池はその名のとおり、ゆっくりと時間を掛けてろ過するのだ。その違いが一目でわかって、ここでも興奮してしまった。

このような「仕組み」を教えてくれる模型、自分はかなり好みです。

子どもたちの勉強にもなろうが、大人からしても好奇心を刺激される。「こうなんているんだ」と自分にとっての発見をさせてもらえると、それだけで胸に心地よいのだ。

 

感想

雪吊りの実演を見ることが目的で訪れた今回の特別公開。園内の散策では秋を味わえ、模型ではろ過までの流れを実物とはまた違った角度で見ることができた…思いがけない得をさせてもらった気分だ。

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浄水場、また来たくなる。