初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

コスモスを撮りに「大倉岳高原まつり」に行ったら丸太早切り競争が行われていた

小松市にある大倉岳高原スキー場では毎年9月の終わり頃に「大倉岳高原まつり」という祭りが行われている。ゲレンデにはコスモスがたくさん植えられているというので、この度その写真を撮りに足を運んだところ、会場では丸太早切り競争なども行われていた。

変わったことしているなぁとその様子もバシャバシャと撮ってしまったので紹介したい。

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大倉岳高原スキー場へ

石川県には現在6つのスキー場がある。そのうち3つは白山市にあるので「石川県のスキー場=白山市」のイメージが強い。

自分もむかしスノーボードをやっていたので、県内のゲレンデにも毎年のように出向いていたが、その多くはやはり白山市のゲレンデだった。

正直に告白すると小松市にある「大倉岳高原スキー場」へは行ったことがなかった。

そのスキー場は小松市尾小屋町(おごやまち)にある。自分はその尾小屋町にも行ったことがなかったので、ナビ無しではまずたどり着けなかっただろう。

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ということで自分にとっては初の大倉岳高原スキー場

大倉岳高原スキー場に到着だ。

雪はないが、かわりにコスモスが40万株植えられていた。

久しく植物の写真を撮っていなかったので、そのコスモスこそが今回のターゲットだった。

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秋桜(コスモス)だ

こうしてみると赤っぽいものや薄紫、オレンジや黄色とカラフルだ。

秋桜と書くだけあって、本当に秋が見頃なんだなぁと思いながら撮っていた。

よく観察してみると、どれもだいたい山の方に向いて咲いている。

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谷の方から撮影

花びらが透けて見えるところ、太陽の光が山の方から射している。

あとで調べてみると、コスモスって太陽を追いかけるように一日のうちに花の向きを変えていくそうだ。これは午前に撮ったものなので、夕方に撮るとまた別の方角を向いていたのかもしれない。

なお、コスモスの花言葉は「乙女の純潔、乙女の真心、調和や謙虚」とのこと。

 

パラグライダーをやっていた

このようにコスモスを撮りに来たのであったが、まつりの会場では色んなイベントが行われていて、そちらにも目がいった。

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なんか、パラグライダーをやっていた

ゲレンデの斜面にてコスモスを撮っている最中、顔をあげるとこういう風景が目に飛び込んできたのだ。

白山市の獅子吼高原(ししくこうげん)ではパラグライダーが出来ることで有名だ。その獅子吼高原のパラグライダースクールがこの小松市の大倉岳高原まつりにやってきていたのだ。

ただし、あくまで体験で本格的にフライトするものではない。

ゲレンデの斜面を使って基本的な操り方と浮遊を体験するものだ。

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こんな感じで

これだけでも楽しそうなんですけどね。

一応、保険などの都合からこちらは有料だ。あくまで体験なので価格は2000円だった。

獅子吼高原で本格的にフライトするとなると9000円以上かかるので、お試しとしては良いと思う。

自分もやってみたかったが、いろいろ諸都合で今回は諦めることにした。

 

会場の様子

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会場入口付近でもらったまつりのチラシ

パラグライダー以外にもまつりの会場ではいろんなイベントが行われていた。

その様子の写真も少し並べたいと思う。

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カブッキーがおった

ふわふわカブッキーだ。中に入って子供が遊べるやつだ。

カブッキーは小松市どこにでも見かける気がする。小松市のマスコットなので当たり前なのだが、石川県内でもその市町村でこんなに活躍しているマスコットはなかなかいないだろう。

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木工教室や昔の遊び道具作りもやっていた

木工教室は加賀森林組合によるもので、山で手に入れれる木材や松ぼっくりなどを使って子供たちがレゴのように小さな家などを作っていた。

むかしの遊び道具では竹とんぼなんかも。こういうの、子供の頃に作ったな。

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イベント広場では子供たちによる加賀鳶梯子登りも

イベント広場ではこう地元の子供たちによる出し物のようなこともやっていた。

こちら「西尾とびっこ」と言っていた。小松市の西尾小学校の生徒たちによる「鳶っ子」だろう。

なんでも、西尾小学校が統合されてしまうので、来年にはなくなるだろうと言っていた。このまつりとしては今年で最後の「西尾っ子鳶」なわけだ。

ちょっとさみしい話だ。

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この技好き

確か「一本火の見」(または「火の見」)という技だったはず。これくらいなら自分でも出来そうなので好みだ。

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最後の締め

保存会が保存している伝統芸能、これからもどこかで続いて欲しい。

また、イベント広場がある会場は食事広場にもなっており、「むさしやコロッケ」や「うめの木パン」といった地元商店の出張やドリンクやフランクフルト、イワナの塩焼きや小松うどんなどの屋台もあった。

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岩魚(イワナ)の塩焼き

これ、焼いている様子も面白いけど、なんとイワナを自分でイケスからすくってこれる。

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イワナすくい」だ

お子様たち、大はしゃぎ。

自分もやってみたかったけど、お子様たちに混じってやるのはさすがに気が引けた。

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大人の自分は小松うどんを食べる

実は小松ってうどんも名物だったりする。

このブログでも度々登場する「石川トランプ」の小松の写真でもこの「小松うどん」が紹介されていた。江戸時代から300年以上の歴史があるそうで、なんでも松尾芭蕉も食したことがあるのだとか。

ということで自分も食してみた。麺は細めでツルッといけた。美味でした。

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地元バンドのライブも

 ロッジの前の芝生広場にもステージがあり、そこでは地元バンドのライブも聞けた。

食事広場の方では子供たちの歌や加賀鳶など出し物が、こちらの芝生広場のステージでは大人たちによるライブといった具合にうまく住み分けられていた。

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少し離れたところでは蒸気機関車に火を入れていた

こちら、大倉岳高原スキー場のゲレンデから一番離れた駐車場側にある「ポッポ汽車展示館」だ。

旧尾小屋駅跡地に保管されていた尾小屋鉄道の蒸気機関車だそうだ。

駅舎前に見えるのはボンネットバスだ。

駅舎中に見えるのは車両「キハ3」で、こちらは体験乗車することが出来、キハ3に乗ったあとはそのまま鉱山で使われていたトロッコにも乗ることが出来た。

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短い距離だが乗車体験できる

実際に動いてくれるのだ。体験乗車は無料だった。

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流れでトロッコにも乗れる

むかし尾小屋町には鉱山があったようで、このトロッコは鉱山内を走り回っていたものを再現している。

また、このポッポ汽車展示館の近くには「尾小屋鉱山資料館」もあり、この日はまつりにあわせて入館無料だった。

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ほかにも子供たちが集める緑の募金もあった

神社に行くと少しでも賽銭を入れてしまう習性からか、こういうのを見るとついつい入れてしまう。

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緑の羽根をもらった

100円しか入れてないけど、もらえた。募金でハネをもらうのなんていつぶりだろうか。かなり久しい。

最近では針ではなくシールになっていて安全に衣服に付けれるようになっていた。

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自分はカメラに付けた

シールだからカメラにも貼れる。シール、アリですな。

自分が100玉を入れたことがきっかけになったのかは不明だが、そのあと彼ら彼女ら募金箱を抱える少年少女たちは「ワンコインでもいいので募金お願いしま~す!」と呼びかけながら集めていた。その愉快な文句につい笑ってしまった。

将来、いい商売人になりそうだな。

 

丸太早切り競争もやっていた

そして、芝生会場のステージでは昼の12時から丸太切り競争なんてものも行われていた。

毎年恒例なんだそうだ。

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こういうのだ

こちらの写真はあくまでデモンストレーションの様子。

切っているのはこの丸太切り競争で三連覇中のチャンピョンの方だ。

去年で三連覇しちゃったので殿堂入りして記念撮影も行っていた。その写真はゲレンデのロッジにずっと飾られるそうだ。

競技はプロ・アマ問わず、また男女問わず中学生以上が参加可能。参加費は無料だ。

今年は12時から競技が開始され、受付は開始時間ギリギリまでやっていた。(数が少ない女性の部では飛び入り参加もあった)

男性の部、女性の部で別れ、男性では16~18cmくらいの太さの丸太を、女性は15cm以下の丸太をノコギリで切り落としていく。

男性だと40秒台、50秒台で普通といったところで20秒台が出れば優勝争いに絡んでくる。女性では45秒位だろうか。

ちなみに3連覇中のチャンピョンの方の記録は12秒台だったそうだ。

ハッキリ言って素人からすると異次元の領域だ。

胸周りや背中の筋肉、腕の太さも半端なかった。

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競技本番の様子

手前では男性が、奥では女性が切っていた。

太さが違うとは言え、男性より女性の方が早く切り落としていたり、若者より年配者の方が先に切り落としていたり、予想外の展開が多かった。引く時に力を入れたりとコツも有るようで、単純にパワーだけで決着が着くわけではないようだった。

12秒台のチャンピョンもコツを教えてくれていたが、曰く「やる前にビールを飲むこと」だそうだ。楽しんでやる競技なのだ。

ほかにも女性では姉妹対決なんかもあり、見ているだけでも面白かった。

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優勝したのはこのゼッケン10番の方

なんでも、以前にも参加しており、そのときはチャンピョンに1秒差で負けたのだとか。

体格を見ても、こちらもパない。

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すごい早さで切り落としていた

記録は14秒!

参考タイムとして計った3連覇のチャンピョンのこの日の記録よりも速かった。

バケモンだ。

賞品は優勝者で当スキー場の今シーズンのシーズン券が、2位~5位にもリフト一日券などが贈られる。また成績関係なく参加者には抽選でリフト券などが貰えるチャンスもあった。早切りの自信がなくてもどんどん参加してOKなわけだ。

切るのは相当体力を使うとのことだが、その疲れも、いい思い出になるのかもしれない。

 

まとめ

どうだろうか?

コスモスを撮りに行ったのに、結果としてそれ以外の催しの様子のほうを撮った数が多いという事態になってしまった。

カメラ小僧としては褒められた話ではないだろうが、自分としてはむしろそれでよかったとも思っている。楽しかったので。

挨拶していた県会議員の方も言っていたけど、地域の力を高めるためにはこういったまつりって必要だと思う。

人間、楽しいことがないとやってられないし、その楽しいことっていうのもみんなでやるからさらに楽しいのであろうし、楽しさを共有することで普段の助け合いもできるようになるのだろう。それらを果たせるのがこういったまつりなのだと思うのだ。

マーケティングの視点から見ても、こうやって人が集まるところって魅力的ですしな。

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虫取りに興じる子供たちもいた

昆虫もよくやってくる場所のようだ。

こういう催し関係なくマイペースに楽しむのもOKだ。

高原、いいところだ。その再発見が出来た。なんだか数年ぶりにスノボもやりたくなってきた。