元旦の夜に枕の下に敷くことで良い初夢を見られると言われる初夢枕紙を、昨年度に引き続き今年度ももらって使用してみた。
年末の「金沢くらしの博物館」の様子を中心に簡単に報告したい。
「金沢くらしの博物館」でもらえる
新年(平成31年)、あけましておめでとうございます。
今年ものんびり書きますのでよろしくお願いいたします。
さて、昨年(2018年)も当ブログで紹介した初夢枕紙。
(昨年の枕紙の記事は→こちら)
毎年、年の暮れに「金沢くらしの博物館」では来館者に初夢枕紙をプレゼントしているので、今年も貰いに行ってきた。
一年ぶりの来館だ。一年に一回しか行けていないというのが我ながら残念なところだ。
金沢くらしの博物館だ
「石川県第二中学校」だった頃の木造校舎を再利用している。三尖塔で知られる建物だ。
この玄関を入ってすぐ右手に受付があり、入館料(一般300円。団体やJAF会員割引あり)を払うとそこで枕紙ももらえるのだ。
期間は12月21日から24日の間。枚数に限りもあるようだった。
ちょうどこのときは企画展「あこがれの電化製品」というのも行われていたので、見てきたものも以下に簡単に紹介したい。
館内はフラッシュさえ使わなければ撮影もできる。
館内の展示物で懐かしくなる
企画展は毎度順路の一番最初の部屋で行われている。
入ってみると展示されたレトロな品々を目にし、すぐに懐かしくなってしまう。
古いテレビやラジカセがドンッ
この木造のテレビ、似たようなものを田舎の祖父母の家で見かけた記憶がある。
映りづらくなると叩いていた時代のものだ。
真下のビデオデッキも幼馴染の家で見かけたことがある気がする。
右隣の赤いラジカセなんかはむかし実家で見かけたような。
とまあ、最初の展示からこんな具合だ。
このラジオ、本当に動いていた
写真だけなので音まで伝えられないが、「放送中」とあるように本当に鳴っていた。
MROのラジオ放送だったと思う。
こんなレトロなラジオで現代のラジオ放送を聞くって、変な心地であった。
ショーケースにはこういったものも
古い扇風機だ。
ガードの隙間が大きく、中央にもポッカリと穴が空いているこのタイプの扇風機、むかしはこんなのばかりだった。子供の時分、特に田舎に行くと何台も見かけたやつだ。
今では安全のことを考えて網目は細かいし、そもそもファンがないものまで登場しているので、時代を感じさせる。
子供の頃、指を入れたら指が切れてなくなると大人から脅されていたけれど、そういうことを言われるほど指を入れてしまうもので、中央のぽっかり空いた穴から円の中心に向かって指を入れて、押し付ける力で回転を止めようと遊んでいたことが何度もあった。
自分はいま大人なので、そんなキッズを見かけたら「危ない」と叱るだろう。
そばにはこんなものも
これも祖父母の家か実家で見たことがあるようなないような。
当時では高そうなこんなものがどうして庶民の家にあったのか謎であった。
さらにはこんなものも
ふとん乾燥機だ。
こちらは間違いなく同じものが家にあった。
子供の頃、冬場にこれを使って布団を温めていたものだ。
ホースを伸ばしたり縮めたりするのが何故か楽しかった思い出がある。
あと、袋(熱い空気が送り込まれる袋。布団の中でそれを膨らませて温める)を直に触ると結構熱かったというのも覚えている。
やけど注意だ。
電子ジャーの花柄も懐かしい
この花柄のものも田舎にあった。
あのころでもだいぶ年季が入っていたのか、蓋を閉めるときの感触がやわかったという印象が残っている。
それでもなかなか壊れずながながと使われていたのだから日本製の力は侮れない。
電動鉛筆削り発見
昭和40年代から電化されていったそうだ。
これとは別のタイプだけど、電動のやつ、学校にありましたなぁ。
自分は当時から貧乏性なので鉛筆が超短くなっても使っていた口なんだけど、超短くなった鉛筆を入れると詰まってしまっていたことを思い出す。
下の削り籠を何度もぶちまけてしまったことも、いまではいい思い出だ。
こういうの…
むかしのドラマなんかで見た気がする
当時の自分の実生活で触れる機会はほとんどなかった品々であるが、やっぱり懐かしくなるのはテレビなどを通じて目にしていたからだろう。
これらに憧れていたかと言われると、そうでもないが。
これには憧れた
子供心にこれはほしいと思った。
自分が音楽を聞くようになった頃はカセットテープとCD両方が生きていた頃なので、カセットでも携帯できるプレイヤーには憧れを持ってしまっていたのだ。
いまじゃiPodなんかが登場して、スマホでも音楽を聞ける時代だ。音楽の携帯は当たり前、電話もテレビもゲームも携帯できるし、なんでも持ち運べる時代になっている。
そうなると次はどんなものが携帯されるのかと妄想してしまう。
住居かな…。もしくは車。ポイポイカプセルみたいなものだろうか、宿や乗り物まで携帯できるようになったらなと、そんな時代に憧れてしまう。
企画展以外もちょっと撮る
企画展以外の部屋も
一階の常設展示も見て回った。
常設なので昨年と変わらないところも多いが、今年は新たに廊下に「花嫁のれん」も飾られていた。
金沢や北は穴水くらいまで見られる結婚式にまつわる風習だ。
七尾市にはこの花嫁のれんの博物館もあり、当ブログでも以前紹介しているので、花嫁のれんに関しては説明を省かせていただきたい。
「戦後の暮らし」という部屋では今年も懐かしいファミコンカセットになごむ
野球盤や
ダッコちゃん人形にもなごむ
こういうの、家にありましたよ。
「戦前の部屋」ではこんな撮影スポットも
「松濤庵」をイメージした撮影スポットだそうだ。
松濤庵は13代藩主の前田斉泰の隠居所だったところだ。もともと東京にあり、後に鎌倉に移され、現在では金沢21世紀美術館の敷地内に移されている。
ほどほどに雪が積もった雪吊りのある庭園は情緒ある。
もっとも、この北陸で生活している上では、雪はあんまり降ってほしいと思わないですけどね。雪かきが大変なので。
同じ部屋にはこんなものも
飾られた着物の背中に描かれているのは宝船の絵だ。
そして、初夢枕紙に描かれている絵も宝船だ。
今年もらった枕紙の絵は、この着物の柄をモチーフにしているのか、舟の形等が似ていた。
今年(2019年)も初夢枕紙を使う
では、頂いてきた今年の枕紙を見てみよう。
こちらだ
昨年は帆が前の方にあり、船首も鳥っぽい形をして、全体的に屋形船っぽい形をしていたのに対し、今年はどっさりと宝が積まれているような、いかにも宝船と言った形をしている。
宝珠や米俵などの代わりに七福神がひしめいているものの、その舟の形はくらし館に飾ってあった着物の背中の絵とほぼ同じだ。
年によってデザインが違うというのは楽しみがあって良い。
気分も上がったところで、さっそく元旦の夜に使ってみた。
今年もそっと入れた
下に入れるのでだいたい朝にはちょっとくしゃっとなってしまう。
自分の寝相の悪さがこの紙からもよくわかる。
肝心の今年の初夢であるが…
よく思い出せない…
ぼんやりとなにか仕事をしている夢を見ていたのは覚えているのだけど、それがどんな仕事なのか具体的には思い出せないのだ。
ぼんやりとしているので、その仕事をしていて苦しいのか、それとも充実していたのか、そういった感情面も、よく思い出せない…
寝起きにびっしり汗をかいていたわけでもないので、悪夢ではなかったとは思うのだけど、なんだかスッキリしなかった…
いや、覚えていないくらいスッキリした眠りであったのかもしれない。
憧れの電化製品を買えるようになるためにも、今年もちゃんと働けという暗示なのかもしれないし、真面目に働いていると良いことあるかもしれないという神託かもしれないし、元旦から禅問答のようにちょっと悩まされるのであった。