まん防中でも作品を限定公開して開催されていた珠洲市の「奥能登国際芸術祭2020+」へ9月19日に二度目の鑑賞旅をした、その2だ。
今回は外浦(日本海)沿いにある鑑賞が完全に可能な外の作品の写真をまとめたい。
45番 金氏徹平「tower(SUZU)」
第一日目その1でも記した45番は、ラポルトすずのある飯田エリア以外にもある。
(第一日目その1の記事は→こちら)
45番は計2箇所に設けられている広域展開作品で、外浦沿いの県道28号線を走っていると、もう一つ見れるのだ。
ということで45番だ
改めて記す、金氏徹平さんの「tower(SUZU)」だ。
ラポルトすず近くのショッピングプラザ「シーサイド」の屋上で見かけたときは、タイトルの意味がいまいちよくわからなかったんだけど、こちら大谷エリアで目にしたものは、なるほどと思うところが少しあった。
場所は高屋港で、その冷蔵庫に縦に長いやつがいたのだ。
このように
ショッピングプラザで見たものより1.5倍はデカイんじゃなかろうか。
描かれた異次元空間に繋がっていそうな黒い穴の数も多い。
そこから伸びる木材やらロープやらサイリウムみたいな色の棒も長い。
どうだろうか、この堂々たる近未来的斜め上なビルの趣は。
これが新時代のタワーだろう。
こちら側から見ると冷蔵庫ですが
ハリボテみたいだなんて、言わないでほしい。
人間誰しも表の顔と裏の顔というものがあるだろう、それと似たようなものだ。
こうなっているのか
力説しておいて、ここまで近づいてみる。
工事現場なんかで見られる、いわゆる足場だ。
こんな裏側を見せちゃいけないのかもしれないけど、普通に町中で見かけるものが使われていると一気に庶民的な感じがして親近感を覚えてしまう。
描かれているものも一度はどこかで見かけたことがるようなものだしね
こちらは庶民的と言うか、原始的ですが…
ところでこの作品、冷蔵庫のこれの前で振り返ると…
もう一個ある
振り返ると、でかい管の表面に先程までの庶民的とはまた違う、どちらかと言うと奇妙な画が描かれていた。
あちこちから、手、生えてます
異次元空間から手が飛び出してイタズラしているみたいだ。
この穴、吸い込まれるものだと思っていたけど、これを見る限り出てくる穴のようだ。
なるほど、こちらもタワーだ
上から何か発射されないかなと期待もしてしまうタワーだ。
横から手が出てくるようなんだから、上からも巨大な拳が飛び出して、昇龍拳のごとく天を穿いてくれたら愉快である。
ええ、どうやらシーサイドの2階のゲーセンで見かけたスト2が頭から離れなくなったようである…
46番 アレクサンドル・コンスタンチーノフ「珠洲海道五十三次」(能登洲崎)
外浦沿いついでに、やはり広域展開している46番の作品のうち、一日目でまだ回っていなかった日置エリアのものを二日目に見てきたので写真を上げたい。
46番だ
ロシアのアレクサンドル・コンスタンチーノフ氏による「珠洲海道五十三次」。
珠洲市内広域に展開されている作品で、合わせて4つあるうちの、今回自分が回った中では最後のものだ。
バス停「能登洲崎」にある
これまた現役のバス停だ。
パッと見はこんな感じ
それまで回ってきた46番の中では、一番頑丈そうな気がするのがこの能登洲崎のものだ。
厚みがある
目の前が海で、このあたりは冬になると風も強くなるので「間垣(まがき)」と呼ばれる竹で作った壁のような垣根が海沿いに見られるようになるが、それに負けないくらい風雪に耐えそうな風格がある。
中も暖かそうだ
断熱材が施されているかのようで気密性が高そうにも見えるのだ。
がっつりと穴は空いてますが…
穴というか窓ですな。
暖かい空気抜けまくりだ。
あしらわれている植物の装飾は竹じゃなく何かの広葉樹っぽいけど、これがスライドして窓を塞ぐようなギミックだったら基地や城みたいでカッコいいんですけどね。
背後にも穴?
横にも穴?
ここから弓矢や銃で狙撃できそうな想像が膨らんでしまうのだから、この46番がもう小さな要塞にしか見えなくなってきた。
感想
以上、外浦沿いで目にした広域展開作品の、紹介していなかった残りの一つずつである。
前回のスズシアターミュージアムの紹介が容量多すぎたので、今回はこじんまりとまとめてみた。
まん防中は作品を限定しているのでエリアで区切って記事をまとめようとしても、紹介する作品が作品No.で見ると飛び飛びになってしまうので、意外とこうして小出しにしていったほうがいいのではないかとも思っての試みだ。
やってみて、結構悪くない(個人的に負担も少ない)。
ということで、次回は第二日目の最後にして、限定公開中で完全に鑑賞可能であった最後の作品、「うつしみ」にしぼって(おまけあり)でまとめてみようと思う。