かほく市を立ち寄ってもパン屋に足を運ぶ…
ふらっとパン屋巡りだ。
今回はかほく市白尾にある「菜虫化蝶」へ行ってきた。
かほく市白尾のパン屋
今回立ち寄ってきたパン屋「菜虫化蝶」はこう書いて「なむしちょうとなる」と読む。
七十二候(暦)で出てくる言葉なので初見では今どきのキラキラネームよりも正しく読めないんじゃなかろうか。
高校生時代に古文、漢文が苦手だった自分は読めなかった。
そんな「菜虫化蝶」(なむしちょうとなる)はかほく市の国道159号線を走っていると立ち寄りたくなるところにある。
まずは地図
159号線を走っていると道路沿いに「大阪屋ショップ かほく店」(旧トマト)があり、その裏側あたりに建っている。
ほとんど住宅地のようなところにあるので初めて行くときは見つけにくいけど「外日角南」の交差点を曲がって坂を登っていると「パン」と書かれた看板が見えてくるので、そのあたりで右に曲がるとすぐお店だ。
ただ、住宅地の入り口のような所を曲がるので、道が細くて車で行くには難儀する。
お店には4台くらい停めれそうな駐車場もあるのだけど、道が細いので混んでいると停めるときも出るときも自分は苦労した。
お店の外観だ
車を頭から停めた自分も悪いのだけど、特に出るときほんと苦労した。
お店そのものは結構新しい。
以前は金沢市の西念で「ブランジェリー・ヤマネコ」という名前で営業していたそうで、2019年くらいにかほく市に移って名前も「菜虫化蝶」に生まれ変わったそうだ。
入ってみると人数制限が施されていて、店内二組まで、プラスして玄関に一組の計三組しか入れず、混んでいるときは外に並ばされることになるそうだ。
自分が来たときはたまたま前のお客さんと入れ替わったときだったので運良くすぐに店内に入れた。
対面式でガラスケースに入ったパンを店主(ご夫婦で経営されているそうで、自分のときは女性の方だった)が取ってくれるスタイルだ。
津幡町の八橋ぱんと同じ買い方だ。
ちなみにこのお店もハード系のパンがある。
3種類いただく
かほく市なので家からは少し遠いが、ここで購入したものを家に持ち帰って食べることにした。
今回購入したものは3種類。
こちらがその3種
左上からハーブソーセージ。
その下が3種のチーズのフォカッチャ。
右の物がベーコンエピ。
店内には菓子パン系のものも種類豊富にあったけど今回はガッツリ食べたかったので惣菜系のものを選んだ。
特にフォカッチャはかなりの大きさだ。
ではハーブソーセージから
いただきます。
香りからわかる、ソーセージだけどそんなに重くなさそうな感じが。
がぶり
ソーセージなので脂ギッシュな感じをイメージしてしまうけど、食べてみるとやさしく旨味が広がるソーセージだった。
これもハーブのおかげだろうか?
胡麻もまぶしてあるので、こちらのほのかな香りもカリッとした食感とともにアクセントになっている。
自家製粉しているというパンもやわらかく、食べたときの重さを感じないのであっさりと行けた。
食べやすく、ジャンクフード感のない上品な味わいで美味い。
次はベーコンエピを
いただきます。
写真からも伝わるかもしれないが、こちらのパンはハード系だ。
この菜虫化蝶ではソフトなパンもあれば、こうしてハード系のものもある。
中は白い
ただ、ハードと言ってもそこまで硬すぎるわけでもなく、外はパリパリとしながら中はモッチリとした食感だ。
この食感の使い分けが面白くて、食べていて食感の変化に飽きないというか、シンプルな作りのはずなのに考えさせられる楽しさがある。
また、卵を使っているのだろうか? どことなく卵の香りがして、舌や鼻を試されているようで面白い。
こちらは「焼き立て」のところに置かれていて、最初見たとき、このエピの連なりが連なりだと思わなかったので一切れの小さなパンだと思って見ていたら、6連結の長くでかいものだった。
ボリュームがすごい。
考えさせられるし、色んな意味でキャパオーバーしそうな一品だった。
最後は3種のチーズのフォカッチャ
チーズ好きなので、チーズが3種類も使われている、という理由で選んでしまったけど、こちらのフォカッチャ、大きく分厚い。
座布団みたいだなと思ってしまった。
ちなみに三種のチーズ以外にもプレーンだったり、別の味のものだったりフォカッチャだけで何種類もあるようだ。
そのどれもがこれくらいの大きさだったので、並んでいるとそこだけタイルが並べられているのかと一瞬思ってしまった。
迫力があるのだ。
かぶりつき甲斐ありすぎ
かじってみると、3種のチーズながら菓子パンかと思えるくらいの甘みがある。
この形からしてフレンチトーストを想起させられる、そんな甘みがあった。
そしてその食感はムッチムチ。
これはパンの食感だと思うけど、チーズの層との掛け合いで噛んでいる最中にムチムチに変化がある。
さらには上に木の実のようなものも乗っていて、その歯ごたえがときどきアクセントになっているから、これもまた食べていて飽きさせない。
上手いし、美味い。
調子に乗って3つを立て続けに食べたわけだけど、最後にこのファカッチャも一気に食べてしまったため、気づいたらお腹にドンッと溜まっていた。
よくよく考えると、3つともヘビーな惣菜パンだ。
中でもフォカッチャはかなりのヘビィ級だった。
いやぁ、食べ応えありすぎた。
でも、美味いんだからまた食べたくなる悪魔的な魅力がある。
ごちそうさまでした。
後日スィート系のものを買いに行く
惣菜パン3種類でそのヘビーさにKO寸前まで持っていかれながら、その美味しさからその後もお店に足を運んでしまった。
最初に行ったときは3月、次に行けたときは4月だったのだけど、そのときに食べたパンもついでなので載せたい。
4月に行ったときに購入したのがこちらの3種
左から大納言。
真ん中が抹茶のもの。
右がチーズの乗ったカントリーブレッド(だったかな)。
すべて菓子パン系だ。
前回のヘビィさを反省して、今回は菓子パン系を狙った。
それも、どれも「気まぐれパン」として売られていたものたちだ。
このお店では季節や期間限定の「気まぐれパン」と称されるパンも並んでいる。
同じカントリーブレッドでも全部種類が違っていたりするので、ほんと気まぐれだなと思う。
気まぐれパンは、どんなパンなのかショーケースの中に書かれていないので、「これはなんですか?」と聞く必要があるが、そのやり取りが自分は結構好きだ。
定食屋で「今日のおまかせ何?」と聞いている感覚がある。
今回は3つともそんな「気まぐれパン」をチョイスしている。
ちなみに記したパンの名前が怪しい(正確ではない)のは、自分が説明をしっかりと覚えきれていないからだ。
まずは抹茶のものから
こちらはソフトなパンだった。
かじってみるとホント柔らかい。
中のクリーミーなものの正体はちょっとわからなかったけど、口どけなめらかな抹茶パンだ。
すなおに美味しい。抹茶ながら子供が食べてもそう思うんじゃなかろうかと思えるくらい食べやすく美味かった。
続いては大納言
この名称ははっきりと覚えている。「大納言」で間違いないはずだ。
でもその形がドイツもビックリの大きく太いソーセージみたいだったので、なんでどこが「大納言」なのか見た目からは謎であった。
けれど、食べてみて納得、その中に小豆(大納言)がいたのだ。
しかもぎっしりと。
こちらはパンそのものはハード系。生地は薄そうなのにハード系だ。
大納言はすんごく柔らかいのにパンが硬いというこのコントラストが食べていて面白い。
さらにパン生地の中にお茶なのかなんなのかよくわからないけど練り込まれていて、かじると「葉」の香りが鼻を抜けていった。
色々と試されている感じがして、これ一つで頭を結構使わされた。
これまた上手いし美味い。
最後はチーズを使ったカントリーブレッド(だったかな?)
カントリーブレッドは、チョコやマカデミア、クランベリーなんかを贅沢に使ったものも置かれていたんだけど、チーズ好きなので今回はこちらを選んでしまった。
またチーズかと、他人からは思われるかもしれないけど、そこは自分の嗜好というものなのでご容赦頂きたい。
で、肝心の味はと言うと、チーズにして正解!
チーズと言ってもサワー系のもので、こってりではなくさっぱりした食べ心地。
さらにチーズだけかと思ったら木の実やベリー系のフルーツも(もしかしたらマカデミアやグランベリーかも)いて、それらのおかげでさらに口当たりが爽やかだった。
その外観からは硬そうで味が凝縮したタイプかと思ったのだけど、いやいや食べやすい。
それでいて食感と味の変化をこれまたニクイくらい試してくる一品なので、上手さと美味さをここでも納得させられるのだった。
感想
かほく市の「菜虫化蝶」(なむしちょうとなる)のパン、自家製粉だったり、ソフトのものもあればハードのものもあったり、今回食べたものだけでもこだわりのあるものばかりだった。
さらには食感や味の変化も楽しませる作りをしていて、飽きさせず、さらには試されている感じがして、食べながらその変化を作る上手さを面白いと思ってしまった。
値段は少し高いのだけど、パズルを解いているような楽しさもあるので、その値にも納得してしまう。
もう一回食べて色々確認し直したり、別のものを食べて違いを試したりしたくなる悪魔的な魅力もあるので、また行きたいとやはり思ってしまった。
いえ、また行きます
このお店、定休日がちょっと特殊で、「1の位に0.1.5.6がつく日」となっているので、土日にやっていないときも普通にある。そのあたりは気をつけた方がいい(要確認)。
また営業時間は9時〜14時/15時〜18時と、昼過ぎに中休みもある。
しかもパンが売り切れてしまうとすぐに中休みに入ってしまうときもあるようで、14時前に行ったのに入れなかったということが、自分、一度ある。
特に土日の昼時はお客さんの入りも多いので、そのあたりも注意した方がいい(これは自分自身に言い聞かせてます)。
後日、このお店でも「あんバター」を作っていて、15時以降に登場するとの話を知った。
しかもハード系とソフト系の二種類あるらしい。面白いことをやってくれるところだ。
あんバター好きとしては食べてみたくて仕方ないので、やはりまた行きたい。
次行くときは夕方を狙って行こうかと思う。