奥能登国際芸術祭2023の大谷エリアでは今回も鰐崎海岸での作品展示がある。
見晴らしのいい場所なので、作品関係なく結構好きなところだ。
撮影していても気持ちがいい。
2023では白い石の彫刻が置かれていた。
鰐崎海岸は天気がいいと気持ちがいい
奥能登国際芸術祭2023の大谷エリア7つ目の作品は鰐崎海岸に置かれている。
ここ、前回の2020+ではキムスージャさんの「<息づかい:珠洲>2021」が置かれていところで、天気がいい日に訪れると撮影していて気持ちが良かったのを覚えている。
水の中に入っていくような場所ではないが、ロケーション的にいいところなのだ。
駐車場に停めて展示場所へ向かう
左手には海。
波の音と潮風を感じながら、真っすぐ歩いた先のちょっと小高いところに上がると展示場所となる。
なんなら、すでに今回の作品がすでに見えている。
遠くに見える白い塊が、それだ。
ここを上がる
見上げた先に白い塊が見える。
白い城のように存在感がある。
2020+のときのキムスージャさんの作品はミラーを使ったこの場所の景観に溶け込むようなものだったが、それとはまたベクトルが逆方向の、君臨するような威圧感に似たものを感じた。
この小屋の中は整理されていた
この小屋、2020+のときにここも展示場所として使用されていたんだけど、当たり前ながらそういったものは撤去されていた。
あの「白いもの」を見ろということだ。
7番 奥村浩之「風と波」
白いものこと、奥村浩之さんの「風と波」という作品にももちろん作品看板が立てられていた。
でも自分、それを撮影するのを忘れてしまっていたので、いきなり作品の写真をドォーンッと載せよかと思う。
ドンッと
これが7番の作品だ。
遠くから見上げていると城のような威圧感を覚えたが、近づいてみてみると、思ったほど大きくない。
人間と比較するとこれくらいの高さ
2メートルはあると思うが、3メートルはなさそうである。
高くはないが、白いそのフォルムが空と海とにマッチしてくれる。
なんか爽やかなのだ
これも白いボディだからだろうか。
こちら白い石でできていて「割戻し」という技法を用いてこんな形に仕上げているそうだ。
「割戻し」という技法を調べてみると、なんでも石を割ってその半分を磨いてまた接着剤で元の形に戻すというものなんだとか。
遠くから見ると西洋の城のように幾何学的なフォルムかと思ったけど、こうしてみるとそれとは対照的な、不規則で不可解な形をしている。
でもそれが、タイトルにあるように「波」を想起させてこの海と空の景観に溶け込んで見えるんだから不思議な話だ。
遠くから見えたときには威圧的だと思ったのに、周りの自然に順応しているかのようなのだ。
こっちから撮ってみよう
なんだろうか、岩礁のように見えてきた。
それでいて、こちら側の表面によく見られる横に規則的に彫られた溝が海洋生物のエラやヒダのようで、鉱物のようでありながら生物のような印象も与えてくる。
なんだろうか、こう記しながら『ジョジョリオン』(ジョジョ8部)を思い出してしまった。岩人間っていたなぁ。
小さな穴があいているところも
気孔に見える。
ますます「岩のような生物のような何か」に見えてくるじゃないか。
後ろからも撮ってみよう
う… なんか尻尾のように見えてきた。
やっぱり、生き物だよね?
石でできているけど、猫じゃないよね?
次第と可愛く見えてくるのだった。
感想
ガイドブックによるとこの「風と波」、陽光の当たり方によって見せる表情が異なり、時に優しく、時に荒々しい珠洲の風と波を思わせる作品なんだそうだ。
角度によって確かに表情が違うのはわかるけど、自分の目では最終的には「波風」よりも「生物」のように見えてしまった。
自分の感性がどこか天邪鬼(あまのじゃく)といえばそうなのかもしれないが、そう見えて、そう感じてしまったのだから仕方がない。
どう受け止めようが見る側の自由だろう。
いや、この作品の不規則さにも自由をいかんなく感じるので、こちらの自由も許してくれるんじゃなかろうかと、勝手ながら思う。
あ、本当の生物(人間)がいた
近くの海で海女さんがいた。
この方がこのあたりの主で、白い石もこの方のペット… なんてことはないだろうけど、そんなことを想像してしまうくらい、白い石のアートが岩のような生き物のような何かに見えていた。
想像力をどんどん膨らませてくれる作品は、自分好みだ。